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微笑み‐或る夏のお話

いやあ、毎日暑いですね。

ツイッターをのんびり眺めていたらいつの間にか、

「RTされたらxionaは『満面の笑みを浮かべた君に、私は嫌な予感を覚える。「君も、協力してくれるよね?」』というシーンの入った話をかいてください」

という流れで書く羽目に。

さっくりと書いたやつで恐縮ですが、どうぞ!





八月一〇日。今日も朝から暑い日が続く。ふと思い立ち坂の上にある教会に赴く。そこは石造りの休憩所が併設されていて、今日のような日にはぴったりな場所である。
「今日は、今日も好い天気ですね。」
この教会は私の大好きな場所だ。まず、”首都”の教会のように大仰な飾りは一つもなく、長椅子五列に簡素な祭壇、小さなオルガンがあるだけだ。
「今日は、好い天気なのは喜ばしい事ですが、どうもこの暑さには慣れませんね。」
 大好きな理由はもう一つある。この教会唯一の修道女である。”首都”育ち特有の柔らかい顔立ちに、透き通るような淡い緑色の瞳、唇には常に微笑みを湛え、ベェルの裾から見える金色の髪が、彼女が動くたびに楚々と揺れるさまは私を虜にしてしまう、蠱惑的な魅力さえ漂わせていた。
「ええ、ですが、私はもう慣れました。」
 そういって彼女は優しく微笑む。見ている私に清涼感を味わせるその微笑みは私の心をしばし暑さから忘れてくれる。実に不思議な微笑みだ。しかしその一方で、
「しかし、その恰好はさすがに暑いのでは?」
 私は思わずそう指摘せざるを得なかった。なぜなら、彼女はこの季節に不釣合いの黒の法衣を着ていたからである。彼女は私の指摘に対し、少し顔を伏せ、
「いえ、その、実はですね、」
 夏用の服を全部洗濯に出してしまったんです、と彼女は少し恥ずかしそうに言った。私は暫くあっけにとられ、思わずまじまじと彼女の顔を見た。
「昨日ですね、明日着る服があると思って、全部洗濯しちゃったんです。」
 彼女は少し怒ったようにそう言って、急に思い立ったように、
「そうだ、――さん。少々お願いできませんか?」
彼女は満面の笑みを浮かべて私を見た。私は少々嫌な予感を感じつつも、
(ああ、こういわれると聞かざるを得ないな。)
と心の中で独りごち、
「はあ、なんでしょうか」
 と答えた。外は日が燦々と照りつける、半ば焦土と化した世界が広がっていた。




感想なぞありましたらコメントいただけると小躍りします。

ではでは
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まとめ【微笑み‐或る夏のお話】

いやあ、毎日暑いですね。ツイッターをのんびり眺めていたらいつの間にか、「RTされたらxionaは『満面の笑

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